2012年11月15日木曜日

痛み、食事、睡眠について(11月上旬)

食事
牛肉を食べだした
牛肉の馬力(牛力!?)は凄くて、豚や鶏は足元にも及ばない
良質の薄切り肉を湯通しして食べるのが一番負担が少ないようだ
質の悪い輸入牛を炒めて食べたが、翌日まで背中に鈍痛が続き全身がだるくなった
できるだけ気にしないで何でも食べるようにしているが、膵臓と肝臓にかなり負担があり、十二指腸辺りにも違和感を感じる
摂取カロリーは2500kcal-3000/dayを目標にした
体重を増やす為にデザートを率先して食べたので3000kcal-3500klは採っているかもしれない
血糖値を見ると少し糖分を摂り過ぎているようなので、通常色で十分に糖分が取れだした事もあり、今後は糖分の多い食べ物は排除していく
今後は、魚(特に青物)4割、鶏肉3割、豚肉2割、牛肉1割の比率で献立を考えてもらう
野菜は鉄分の多いものをメインにして、血液に関連するものを率先して摂る
腹八分を維持
11月から食事制限をかけようと思っていたが、赤血球・白血球の問題と体重の減少対策がクリアできていなかったので、11月半ばからの課題にした

水分
気温が下がってきたせいか、水分の総摂取量は若干減ってきた
尿と便の状態を見ると問題がないようなのでアクエリアスは休止

体重
3㎏ほど増えた
摂取カロリーとほぼ比例している
11月下旬は制御できているか確認する為に摂取カロリーを制限して体重維持に努める

排泄
排便は制御できた
抗癌剤投与から3日程は便が硬いが、それ以降は食物繊維の量に左右される状態になる
9日目からは非常に状態の良い便が出る
排尿は抗癌剤の投与を受けて2-3日はドス黒い尿が出る
その後はオロナミンCのような薄い黄色になったが、糖分が多いように感じる
整腸こそ最良の治療だと感じるようになった
病気になるまで腸の存在すら気にもしていなかったが、人が受精し最初に作られる器官が何故に腸なのかを考えて調べていく中で色々な事に気付いた
独自の神経系統を持ち、神経のタイツを履いていると言われる腸を大切にしていきたい

睡眠
8-9時間は眠るようになった
誰にも邪魔される事がなければ12時間は寝ていそうだ
日中ストレッチをすれば軽減されるので、骨の痛みは解決していない
ただの床擦れだ

痛みと不快感と薬
消化器に負担がかかり鈍痛が続いている
薬は5FU関連、吐き気止め、アスピリン(痛み止め目的ではない)以外は服用しなかった

新しい問題点
全身に小さなブツブツが出てきた
特に頭と背中が酷いが、油物を食べている事が原因のように思う
ガスや便は関係なさそうだが、下腹が張り痛む事が何度かあった
うつ伏せで寝ていると痛苦しくて態勢を整えると軽減された
食後の痛みに肝臓にプラスした別の痛みを感じるようになった
十二指腸?小腸?食べ物が原因のような気がするが、注意深く経過観察をする
医師に相談をしても解決できない
原因の追求と対処が追いつかない
アバスチンか?

娘ちゃん
手を使ってサインをする事ができるようになった
椅子に座っている私におやつや抱っこをせがむ時に、私の足につかまり顔をしかめてネーネーワーワーのような言葉を発しながら高速スクワットをして駄々をこねだした
可愛くて悶え死にそう
赤ちゃんせんべいを渡すと両手で持って一人で食べるようになった
嫌な事をされそうになったり、咎められると、目をそらしたり逃げるようになった
娘ちゃんの言う事を、何でも聞いてくれて、落としやすい奴が私と確信したようで、人を見る目を養ってきたようだ
こんなにちっこいのに。。ねぇ、もっと強く抱いて、、、という感じで頭を肩に乗せてくる
女は怖い
オムツを交換する時に、ご協力をお願いしますと一礼して、両足を挙げて膝下に手を導くと自分で支えてくれるようになったが、機嫌がいい時に限るようだ
離陸ごっこにはまっている
私が座り、娘ちゃんを立たせて脇の下に手を入れ、私の足裏を娘のももに置き、巴投げのような状態で転がって真上に持ちあげると発狂したように笑う
一度失禁までしていたのには苦笑いをしたが、最近はポーンと言うだけで両手を挙げてはしゃぐ
昼間はずっと喋って動き続けていて、私を見つければ手下が戻ってきたような扱いをしてくる
少しうざったいと思うこともあるが、幸せそうな寝顔を見ていると、小さくて無力で罪は全くないのに、私のせいで大きなリスクに晒してしまっている事が悲しい
夜泣きして手がつけられない時があった
娘が私を選び、私の腕の中で寝てくれた


Gundula Janowitz sings Franz Schubert "Wiegenlied", D. 498, op. 98 No. 2


あとがき
2ヶ月後に控える宣告された余命らしきものは余裕を持って迎えそうだ
医師の説明は曖昧模糊で、私とカウンセリングをして意思を確認せず可能性を微塵も織り込まない姿勢に、無理をして言わなければいいのに、とはなから気にもしていなかった
この事は私がいなくなる事を想定しないと舵取りが難しくなる人達にしか伝えないで、一秒でも長く生き延びようと決意して自分の中にしまい込んだ
気にしていないといいながらも、一応の指標として動いてきた
献体登録の問い合わせ、永代供養の下調べ、妻と娘への世渡り説明書の作成、遺書の作成、見つかったらやばそうなデータの消去etc、と自分のやるべき事を整理して準備を進めてきた
お陰様?で腹を据えて自分を見つめ直す事ができ、数ヶ月の間に心が大きく成長したと思う

最近はネガティブ思考になる事が多くて、解決する為に理由を考えた
健康時とは感じ方が全く変わった、食前と食後の気持ちの変化が原因だった
食べる事ができて余裕が戻った代わりに、今迄の経緯を思い返すようになり、常にあの感覚に体が怯えている事がわかった
食事をする度に激痛に襲われ、ウィダーインゼリーで命を繋いだ日々が忘れられない
腹を満たすより空腹でいる事の方が少しはマシで、耳に合わない音を聴いただけで激痛が走る毎日で、死にそうな猫のように一人静かに隠れていたかった
朝起きる度に生存確認をする癖も抜けない
完全にトラウマだ/(^o^)\


年末迄は治療に専念すると目標を立てていたが、スノーボードに行って寄道をしてしまった事で体調を大きく崩してしまった
ナンダカトテモネムインダ・・・・・・パトラッシュ・・・・・・・
相変わらず無鉄砲の馬鹿だ
あまり成長していない事に今気付いた(;´Д`)
反省

食事を摂る、排泄をする、体重を維持する

命を繋ぐ為の基本をやっと奪還できたように思う
苦行すぎるorz
挫けずに頑張ろう
だいさん 謹んで追悼の意を表します お疲れ様でした くれぐれも道中お気をつけていってらっしゃいませ

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6 件のコメント :

  1. こんにちは。はじめまして。
    いつもブログ拝読しています。
    突然訪れた大変な困難に、若いhdさんが真正面から立ち向かっている姿に心打たれています。
    守るべきものがあるということがhdさんを奮い立たせているのでしょうか。
    hdさんの冷静な判断力で病気をねじ伏せられることを願っています。

    返信削除
    返信
    1. りょう 様
      コメントありがとうございます。
      少し長くなりますが、誰かの参考になるかもしれないので、問い掛けにお答えしたいと思います。

      守るべきもの、が何かを自問しました。
      子供は無力ですし、宝ですから守るのは当たり前であり、これを活力にしているのか、といえばそうでもないようです。
      男性的な意見になってしまいますが、私共は生物ですから様々リスクに晒されています。
      その中で子を迎えようと思ったからには、夫婦それぞれに違った責任もあり、子供の未来を守る事だけが私の務めか、と問われると違うように思います。
      理由はお察し頂きたいのですが、妻の事は敢えてブログに残さないようにしております。
      妻は私より9歳年上で、歳を重ねて女性を見る目は肥えてきたつもりですが、彼女を超える女性には巡りあっておりません。
      そんな彼女から結婚する時に出された条件は一つだけで、彼女を一人にしない事でした。
      気軽に了承しましたが、喧嘩・離婚・彼女に関わる問題の解決・災害・死別のあらゆる条件を想定したもので、後から気付いたのですが、どんな約束より守る事が困難なもので、してやられたと思ったものです。
      病気が発覚して相談した時にも、一人にしないと約束したよね、と言われました。
      ブログを初めた事を妻には伝えなかったと思いますが、初めてのコメントは彼女の、必ず乗り越えられるから大丈夫、という言葉でした。
      妻に対して信用を失うような言動や行動もしてきましたし、病気が発覚して詰めの甘さ、無責任さ、彼女から事ある毎にされていた忠告の無視、と彼女からの信用は失落したように思います。
      しかし、私の治療方針に口を出すこともせず、私を見守り支えてくれていて、私なら何とかすると信じてくれているようです。
      子供も迎え入れるまでに、耐え難い悲しみも経験しましたし、幾重にも重なる苦労がありました。
      彼女の決して諦めない姿勢は、私にたくさんの学びを与えてくれました。
      結婚をしてから今までを振り返り反省すべき点はありますが、私には彼女の幸せを望む以外に何物もありません。
      人は一人で生きる事はできず、必ず支えてくれる存在がどこかにいると思います。
      あなた様から頂いたレスポンスもその一部です。
      決して諦めず、自分に出来る事をやり続ける事が、自分に関わる全ての方への誠意の表しであり責務だと思います。

      これにプラスするのが本能です。
      どこかの記事に記載した記憶がありますが、目の前の事実から逃げる事は体が許してくれません。
      色々な角度から試みましたが、私の本能は薬に頼らずに事実と向き合い自力で解決しろ、としか応えてくれませんでした。
      これは人により様々なものになると思いますが、生きる為に命を守ろうとする事に変わりありません。
      どなたでも同じでしょうから、これについては深く追求はしません。

      誠意・責務・本能の優先順位は、若輩者の私には未だわかりませんが、私の守るべきものはこの3点だと思います。

      奮いたたせるもの、が何かを自問しましたが、これは物事に対する取り組み方や価値観だと思います。
      膵臓癌になり調べていくうちに、積極的な治療や近い将来に対して、悲観的な意見をたくさん見てきました。
      死を実感する事と、認識する事では物事の見方が全く違います。
      当事者でない者の主観的な意見には何の重みも感じず、純客観的に見据えた意見以外は愚の骨頂としか思えなくなりました。
      しかし、人にはそれぞれの価値観があり、生活を共にするものにさえわからない本人の背景もある事を踏まえると、誰も個人の価値観を否定する事はできません。
      万人が否定する価値観でも、宝石と同じで傾きを変えるだけで輝きが変わります。
      否定的な意見も、たった180度ひっくり返すだけで、新たな発見があり斬新な突破口がみつかるものです。
      有名な言葉ですが、「できるかできないかではない、やるかやらないかだ」が、私の信条です。
      私は悔いを残す気はありません。
      自分と家族、支えてくれる方達が望む事は全てやりきります。
      悔いを残すとそれを目にする事で、支えてくれた人達は思い出す度に悲しむと思います。
      死を覚悟しましたので、坦々たる気持ちで私は挑み続けるだけです。

      やり続ける事ができるかどうかは別問題ですけどね。

      私の姿勢を評価してくださる方がたくさんいらっしゃいますが、私は強い人間ではありません。
      体は勿論の事、心もボロボロですし、31歳の私には荷が重すぎて、可能であればすぐにでも逃げ出してしまいのが本心です。
      甘いのは重々承知しておりますが、まだ大きな転移は見受けられないので、勝敗は五分五分だと考えております。
      効果の高い抗癌剤を使う事による急激な押さえ込のみ反動は力学の法則として必ず起こります。
      体調が原因で致し方ない選択でしたが、後で失敗だと思うかもしれない冷静さを欠いたターニングポイントです。
      この反動がくる前に原因を取り去るか、難しそうですが別の抗癌剤で更に抑え込むか、延命に走るかの選択が近くに待ち構えています。
      まだまだ先は長いですが頑張ります。

      長々と綴ってしまいましたが、りょう様の問い掛けのお陰で気持ちの整理ができました。
      心より感謝致します。
      きっかけをくださりありがとうございました。

      削除
    2. hdさんのコメントに深い感動を覚え、何度も読み返さずにいられませんでした。
      31歳の若い父親、夫であるhdさんが、病気を告げられてから4ヶ月あまりでこのような深い精神世界や覚悟を持てることにリスペクトの気持ちが湧きあがってきます。
      表現が間違っているかもしれませんが、心が洗われる 思いです。

      私は乳がんの末期で、「平均であと2~3年」という時点から2年半が経ちました。
      「死を実感する事と、認識する事では物事の見方が全く違います。
      当事者でない者の主観的な意見には何の重みも感じず、純客観的に見据えた意見以外は愚の骨頂としか思えなくなりました。」
      hdさんのこの言葉は、私の思いそのものです。

      自分の身体の声を聞きながら、厳しい治療も怯まず選択しているhdさんの姿勢は、やはり「冷静で強い精神力」のなせる技だと感じます。

      「あなた様から頂いたレスポンスもその一部です。」と思ってくださったことが嬉しく、又 深い感動を与えてくださった事を伝えたくて返信いたしました。

      近くに重要な選択が待ち構えているとのこと、どうぞ自分を信じてベストな選択をされることを願っています。

      削除
    3. りょう 様
      返信ありがとうございます。
      2年半の不安や葛藤を想像すると、何とお声掛けしていいのかわかりません。お辛いでしょう。。
      あなたの心の中には間違いなく、私より強い精神力が宿っています。

      褒めて頂いたり共感して頂くのはとても嬉しいのですが、私より強そうな先輩に興味を持たれる自分の今を考えると少し複雑な気持ちですw
      現実を理解しているつもりですが、1年先の事を考えるだけで放心するような日々を過ごしています。経験不足の若輩者なので迷いが沢山あり、いかに整合性を見出すかだけでここまできました。先は長いです。。。

      色々な方からコメントを頂く度に、人生は一度切りという言葉が身にしみてわかるようになり、一期一会の大切さもわかってきました。
      次の選択の指標は12/24に立つ予定なので、選択ミスのないように、自分のデータ分析に努めます。

      趣向が合いそうなので、私が病気になってから好きになった偉人の言葉を紹介したいと思います。
      Gaius Julius Caesar:
      「人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。 多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない。」
      「人々は欲するところのものを、喜んで信じる。」
      「身の安寧に汲々としているようでは生きている甲斐がない」
      「私は自分が信じる道に従って行動している。だから他人がそう生きることも当然と思っている」
      「思いがけない死、突然の死こそ望ましい」

      何事も時間が必ず解決してくれます。
      共に満足する日々を過ごし、いつになるかわからないその時を迎えましょう。
      体を冷やさぬようにお気をつけくださいね。

      #「表現が間違っているかもしれませんが」について頂いたコメントから考察しましたが、「顕在化(けんざいか)した」か、「心が洗われた」のどちらかと思います。
      余裕のある時で構いませんので、真意に気付いたら教えて下さい。

      削除
  2. ここ数カ月のhdさんの頑張りには心から敬服しています。「身体は精神力で活性化する」という証左のような力強さを感じます。改めて、あなたのブログで多くの方が励まされていると思います。そして、私を含め数多くの方々がhdさんが病気を克服することを祈念しています。
    前に紹介した私の母は今心療内科病院に転院しています。一進一退ですが、九州でも秋の訪れを山の色合いで感じるようになりました。これから寒さが厳しくなりますが、風邪など召さぬようにご自愛ください。
    T/F

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    1. T/F 様
      ご無沙汰しております。
      応援のお言葉ありがとうございます。
      前回のコメントから丁度2カ月になりますが、文書からは互いに凝縮され新鮮な時間を過ごせているように感じますが如何でしょうか。
      転院と一進一退の言葉から日々の大変さを感じとれますが、冬来たりなば春遠からじです。
      挫けずに目の前の事実に立ち向かいましょう。
      東京も今日は木枯らしが吹き、まもなく冬が訪れそうです。
      T/F様も体調を崩されぬように、お母さま共々ご自愛くださいませ。

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