2013年8月10日土曜日

160日ぶりに化学療法を再開したが / 高熱で熱帯夜

8/8
化学療法を受けている病院の医師から、悪い知らせが1点と、良い知らせが2点あると言われた。
悪い知らせは、術後の挨拶に行った時にも話題にのぼったもので、I型コラーゲンCテロの数値が高いので骨に集積している疑いがある、今はまだ骨転移という段階ではないが、念の為に予防的な処置をした方がいいだろう、と言われた。
良い知らせは、腫瘍マーカーは基準値内で安定している事と、分子標的薬が使える事だった。
膵臓癌患者の2-3%しか反応しないHER2蛋白定量(+、20.5)が反応したようだ。
前者はゾメタ、後者はハーセプチンを提案された。
抗癌剤は前回の話し合いでGEM+TS-1+アルファ(アブラキサンが有力だった)を予定していた。
今回の報告を軸に抗癌剤について医師と話した結果は、医師はGEM低量単独をプッシュ、私はTS-1単独をプッシュした。
術後はTS-1の方が良い結果が出ているのに、何でGEMをプッシュするのですか?、と聞くと、下痢が辛いでしょう、できるものならGEM+TS1+アルファでやりたいですよ、と言われた。
君は何でTS-1をプッシュするの?、と聞かれたので、これ以上の下痢は有り得ないし、今はまだ体力が無い上にGEMにトラウマがあるので、良いレポートが出ていてコントロールがしやすいTS-1+アルファにしたい、もう少し体力が戻ればGEM併用を再検討したい、と答えた。
その後、話は脱線したが、これから2週間に1度、ゾメタハーセプチンを点滴、TS-1・20mg1錠を1日3回の7日で一週休薬に決まった。
何でこうも未承認薬を使わねばならないのかorz
落ちこぼれ体質を恨む。

点滴は2時間程で終わり、点滴中は特に違和感を感じなかったが、会計を終えて休んでいると、胸が締め付けられる感じと、顎から鼻にかけて後ろに引っ張られるような違和感を10分ほど感じた。
帰宅してすぐに目が赤い事を指摘されて、何か悪い事をしてきたのか?、と聞かれた。
鏡を見ると目は真っ赤で、時間が経つにつれて眼圧が高くなり、まともに目を開けていられない程に痛くなりだした。
その後に発熱が始まり、翌日夜中まで上記と共に続いた。
朝方には発熱で限界点を超えたようで錯乱した。
いつからかはっきりしないが、高熱の為か油切れのロボットのように、ギシギシとした感じで体中が痛くて動けなくなり、平熱になるまで鈍痛が続いた。
一日中エアコンで室温管理をしているが、発熱のせいで体中が熱く、風にあたるとチクチク刺されるような感覚があったり、タオルケットから出ると大量の汗が一気に乾かされて凄く寒かった。
動けるようになって測った体温は37.6で、今迄の経験からMAX39度半ば程まで上がったように感じる。
点滴から27時間程が経過して日が暮れた頃、動けるまで熱が下がり私がモゾモゾしだすと、娘ちゃんが近寄ってきた。
彼女の中には私が眼鏡を外して横になる=相手にしてくれない、という図式があるようで、たまに朝寝坊をした私を起こすように、眼鏡をチェストの上から取って私が掛けられる状態にして、はいどうじょ、と渡してきた。
この辺から体調は点滴前の状態に戻り始めて、彼女はそれを見抜いたかのようにテンションを上げて、ここぞとばかりに私にまとわりつきだした。相変わらず可愛い。

ゾメタの副作用が殆どのようだが、心臓に持病があるのでハーセプチンの副作用予防に定期的に検査をする事にした。
骨転移の疑いについてまだ想像の域でしかないが怪しいと感じる部分は、何か異常があると常々感じていたのは左腕だ。
これはいつかの記事にも記載したが、膵臓付近が痛いと思い病院に通い始めた頃から、比例するように左腕がしびれたり痛みだした。
手術後の胸水を抜く前に医師達に相談をしたが真剣には相手をしてもらえず、胸水を抜けば少しは楽になるかも、と言われた程度だった。
腕だけの問題なら最悪の場合は切り落とせば済む話なので諦めもつくが、これ以外の場所(特に下半身の神経周辺)だと大きな問題だ。胸水が溜まった事を念頭に、膵臓から左腕にかけての臓器とリンパ節等を特に注視して左半身に重点を置いて近いうちに別の病院で検査をする。
副作用はFOLFIRINOXに比べると足元にも及ばないものだが、この体力不足の状態では地味に辛かった。
TS-1の副作用は前回同様に気付きもしないレベルで、強いてあげるのであれば、TS-1の服用再開迄は限界に近い便意があっても腹痛に耐えながら少しは我慢できていたものが、限界に近付くと我慢ができなくて少し漏らしてしまうようになった程度だ。これは多くの方に見られる下痢の症状に該当するものだろう。
また肌色が死体のような色になっていくのだろうか。。
前者は用事がある時、睡眠前等にはTS-1を避ければすむ話だが、オムツ以外の前向きな姿勢をとれるように試行錯誤したい。
後者は入院をしている間に一皮むけて肌は綺麗になったので考えないようにする。

はー。また未知との戦いだ。。
しかし、化学療法ができなくてモヤモヤしていた気持ちが晴れた。
体に悪いとわかっていてもイケナイ薬に手を出してしまう、立派な抗癌剤ジャンキーに帰り咲いた。




8/9
がん研の外科医の診察を受けた。
医師からは、前より顔色が良くて元気そうだね、良かったよ、と言われた。
化学療法を再開した事を伝えて、前回のおさらいと今後の方針を話し合った。
検査と経過観察はがん研で行い、化学療法は引き続き別の病院で行いたい、と言うと快諾してくれた。
採血結果は良好だったが、プレアルブミンの値が低い事を指摘された。
しかし、アルブミン値はチャートを見ると上昇を続けているので、腸が吸収できていてベースがしっかりしている証だから良しとしよう、腫瘍マーカーは緩やかに上昇を続けているが、まだ焦る段階ではないし、私達が提案したかった治療をご自分で選択されているので、今後も注視していきましょう、と言われた。
骨転移について相談をするとPET-CTをやってみよう、と提案された。
いつが良い?、と聞いてきた程なので、今はそれほど問題ではないのだろう。
視点を変えてみると、今はもっと大きな問題が目の前にある、と言われているように受け取れた。
9月・12月とCTを撮る事になった。



院内にあるコンビニ前の椅子に座って、ポカリスエットを片手に朝食代わりにたけのこの里を食べていると、入院中に仲良くしていた私服姿の看護師に声を掛けられた。
退院して何キロ痩せたの?格好良くなったね(笑)、元気そうには見えないから元気?とは聞かないけど(笑)、お菓子食べていいの?、と言われた。
お礼に、夜勤上がりで疲れているだろうに相変わらず綺麗だねー、自分の体が良いと思ったら何でもするようにしている、今日会えたのも何かの縁だからデートしない?体にいいと思うんだ、と軽く言うと、今時デートって(笑)、と始まり、10分程雑談をして別れ際にLineのIDとメールアドレスを教えてくれた。
キタコレ!!、とIDを登録してみると、入院中にLineで繋がった看護師の一部とこの娘も繋がったorz
こうなってしまうとやる気は失せて、よろしくねー、の挨拶も絶賛スルー中。
世の中うまくできているもので、なかなか悪い事はできないものだなぁ。
*教訓:今後はメールアドレスの交換だけにしよう。アドレスまで教えてくれる娘は脈ありだ。それに知らない方が良い事もある。
娘ちゃんに悪い気がしたので、罪滅ぼしの為に病院のコンビニでお土産を買った。


娘ちゃん小喜び。
ベネッセのしまじろう教材のような、グッと心を掴む何かが足りない。
がん研に行った時は必ずレジ前の子供用品売場にしゃがみこみ、娘ちゃんが喜びそうな物が無いか漁っている。

やっと一息つけると思ったが、そうは問屋が卸さなかった。
掛かり付けの病院が一箇所だけだった場合は、骨と臓器への転移が明らかになった状態からの対応になったのだろうか。
がん研の担当医の態度から接するに把握していなかったように思うが、まさか、わかっていたけど手術する為に内緒にしていたんだよねテヘペロ☆なんて言いださないだろうな(-_-;)
早期発見早期治療の為には、掛かり付けの病院が2-3無いと安心できない事と、CT等の人の感覚による作業は勿論の事、何かしらの事実がそこにあると教えてくれる数値の大切さを改めて感じた。
腫瘍マーカーが基準値内にある事と、肝臓も数値・機能共に今は問題無いからと、気持ちは勝手に落ち着いていたが、肝臓と肺を通り越してまさかの骨転移疑い(;´Д`)
これは私にとって腹膜播種(まだ無い)を告げられる程の衝撃だった。
しかし、私の思いとは裏腹に反抗期に突入して悪性に育ったとしても、すぐに命に関わらず、必死に治療を探さなくても対処ができる事であるのなら今更どうでもいい。
万が一、悪い結果を招くのであれば、娘ちゃんがJKになり何度目かの反抗期に突入した時に、ノリの良い日本人気質で、相乗りする程度の成長速度であってほしいものだ。
これ位の緊迫感がある方が、だらしのない自分にはちょうどいいのだろう、と解釈した。
若くして膵臓癌になるような運の悪い奴(体に欠陥がある)がこのまま逃げ切れるとは思っていなかったが、せめてこれ以上の問題が起きない事を願うばかりだ。
何にせよ、体調を戻して化学療法を再開する短期目標をクリアできて、予防治療までできている事は有難い。
病院帰りに会社に立ち寄ったが、私抜きでは厳しそうな局面に突入し始めた。
夏も遊びもこれからが本番!?!?!?!?!?
今こそ私の出番だwwwwwwwww
俗にいう神様が存在するのかわからないけれど、自分の中にいる困った時だけ現れる都合の良い神様、色々とチャンスを与えてくれてありがとう!!!!!こういってはアレだが、今後とも何卒宜しくお願い致しますorz

どんなに強く望んでも、ごく普通の体という金では買えない素晴らしいものが二度と手に入らない事は百も承知だ。
術後は死に向かって歩くのではなく、走っていかないといけない事を感じていた。
体と心を休ませようなんて甘い考えは一切捨てた。
亀より遅くてひんしゅくを買うかもしれないが、何事も(特に欲求)自分本位ヨロシクで出せる限りの全力疾走でいくぜ('A`)y-~
頑張れ!!へこたれるな!!私ならできる!!何とかしよう!!絶対に!!何よりも安全第一に!!
明日、明後日と時間が経つに連れ、少しでも良い事があるに連れて、いつも通り嫌な部分は忘れているさwwww

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/Rip Slyme - 熱帯夜 歌詞 ちょっとHなのでお子様やその手の物が嫌いな人は再生しない事★

7 件のコメント :

  1. あきです。またひとつ短期目標クリアですね。

    その通りです、hdさん。あなたならできる。あなたなら解を見つけてゆく。ジワタネホの抜けるような青い空をめざそう。

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  2. うーたんです。

    毎日暑いのでhdさんの体調が気になります。

    毎日少しでも良いことがあるようにいつも祈ってます!

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  3. お久しぶりです。

    6日の記事を見て「う~ん…(;´д`)」と唸って過ごし、今回も「う~ん…」と拝見していましたが、最後の動画がエロッチくて笑ってしまいました。

    大変な時に無理矢理にでも遊び心が持てるくらいじゃないと、ここまで生き残れないのですね。


    化学療法が再開できるまでに体調が回復してよかったです!


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  4. 化学療法へのスタートをきったのですね。

    亀より遅かろうが、虫の息だろうが、何だろうが、
    何としてでも手術へ持ち込んだ頭脳と精神力と体力が
    結果ここまで着実に駒を進めたのですね。天晴れです。

    それにしても、hdさんモテますね。
    なんだか女性の心理や好みをよくご存知だなあと。
    私もうまいこと口車に乗せられて?
    思わずアドレス教える看護士の気持ちが分かる気がします。

    時折ブログを確認してはエールを送っていますよー。

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  5. 初めて書き込みます。
    毎日暑いので無理をなさらず、お過ごし下さいね。
    娘ちゃん、可愛い盛りですね♪
    これからも応援しています。

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  6. hdさん!

    最近は、変な天候ですね。
    昔は、雷が鳴ると停電するのでは!?と幼心にドキドキしていたのに
    今は、気付けば停電なくなりまいたよね。。。
    その代り、ゲリラ豪雨。ばっさーと降る雨雨雨。。。
    いや~何だか亜熱帯化していてるのかなぁ。

    看護師さんとのやりとり楽しそう^^
    デートに誘ってしまうのがいいですね~
    たけのこのやま食べてるのもhdさんらしいwww

    エイエイエイ!

    hdさんが死に向かって歩くのではなく、走っていると書かれていましたが
    みんなでシャツを引っ張って走るな~と
    歩け~!カメにでも乗れ~!と念じています。

    エイエイエイ!!
    エイエイエイ!!




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  7. まーです。抗がん剤の治療は順調ですか?私はhdさんの文章が好きです。ヘタレな私ですが、“頑張る”と決意新たに前に進みます。

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